Vascular Labのお知らせ

2016年12月07日

バックナンバー 『Vascular Lab』メールマガジン《32号》

■■■「Vascular Lab」メールマガジン■■■ 
            ★☆★32号★☆★
            毎月1回1日発行
              ∞監修∞
   松尾 汎(医療法人松尾クリニック・松尾血管超音波研究室)



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■□  達人が教える今月のとっておきテクニック
□■  「PADを見逃さないABI検査のポイント!」
■□ ∞講師 東北大学病院生理検査センター/船水康陽・三木俊∞
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脈管診療の現況やテクニックなどを紹介するメインコーナーです。
毎回、この道のスペシャリストが仕事中の脳内を大公開! お見逃しなく♪

http://f.msgs.jp/r/c.do?g1E_iU_Ff_rqy
             をクリックすると関連画像・動画が見られます。

 足関節上腕血圧比(ankle brachial index:ABI/ankle brachial pressure index
:ABPI)は末梢動脈疾患(peripheral arterial disease:PAD)のスクリーニン
グとしてのプライマリ診断をはじめ、術後の評価、経過観察などに広く応用され
ており、PAD診療において非常に有用なツールの一つです(web1)(文献1)。そ
こで今回は、ABI検査時にPADを見逃さないポイントについて解説します。
 ABI検査においてABI値のみでPADの有無や程度の判断をされている方はいない
でしょうか? ABIが正常域を示す場合でも治療が必要なPADの場合があります
ので注意が必要です。そこで、PADを見逃さないためには以下に示す検査結果の
妥当性を確認する必要があります。①ABI値、左右差の確認、②四肢血圧値の
バランス、③エンベローブからの血圧決定ポイント、オシロメトリック振幅レ
ベル、④PVRの波形パターン、⑤%MAP、UT、⑥PWVやCAVIなどです。ま
た、罹患期間の長い糖尿病患者や維持透析患者などではABIを過大評価する可
能性があるため、その際にはTBI(toe brachial pressure index)検査を追加す
ることでより正確な評価が可能となります(web1)(文献1)。いずれにしても、
重要なことは、検査前に検者自らが視診、触診、問診などの理学所見の把握を
行い、ある程度の「発生機序の鑑別」や「病変部位の推定」を持ってから検査
に臨むことです(web2、web3)。視診のポイントは、検査の際に患者に靴下を
脱いでもらい下肢の色調の変化、潰瘍や壊疽の有無などをチェックします。そ
の際に、足趾の間の潰瘍を見逃さないのも大切なポイントです(web4)。
 最終的に、ABI値と臨床症状とが合致しない場合には、運動負荷ABI検査、血
管エコー、CTAなどで確認することによりPADを見逃すことを防ぐことが可能と
なります。
参考文献
1)日本脈管学会編.下肢閉塞性動脈硬化症の診断・治療指針Ⅱ.東京,メディカル
トリビューン,2008,25,39,41.


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■□  達人久保田のバスキュラーラボ立ち上げ日記
□■ ∞北播磨総合医療センター 中央検査室/久保田義則∞
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バスキュラーラボ立ち上げに向けて日々邁進する久保田先生の日記を大公開します。久
保田先生と一緒にバスキュラーラボを立ち上げませんか??

★☆ポケモンGO日本に上陸☆★
 あのNHKまでが宣伝の片棒を担いでいるかのようなニュースを聞きますが、先行した
アメリカでは2週間でピークを過ぎたような報道もあります。血管エコーの分野におい
ては、大ブームの到来はなかったけれど、日超医ではメインホールでシンポジウム開催
などのように、超音波検査の世界に堅実に浸透しています。あのブームは何だったんだ
ろう? ということは、この分野ではありえません。
 ここまで一般的になった背景には、臨床医や検査士への啓蒙活動、機器の高性能化、
そして、一般に認識される前から情報を発信していた本誌(『Vascular Lab』メディカ
出版)を筆頭とする出版社などの貢献が大きいと思います。「播磨血管エコー研究会」
では、頸動脈のプラークにおける、普遍的な評価法を探求する取り組みを始めています。
同じプラークでも、検査者によって評価方法が違うのではないか? に端を発し、全国
から協力の申し出があります。反響からも、皆が困っており、熱心な研究者であること
がよくわかります。興味のある方は harima_vasc@yahoo.co.jp にお問い合わせください。
 本業である病院内における血管診療では、フットケアにさらに踏み込む体制を強化す
る必要性を感じています。新規採用者の面接も終わり、悩ましくも楽しみな今日このご
ろです。

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■□  Vascularゼミナール
□■ ∞出題者 東北大学病院生理検査センター/三木俊∞
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CVT-JSUM-JANのためのVascular Lab人気の認定試験対策コーナーです。
これで試験に受かること間違いなし! しっかり勉強しましょう。

【問題1】ABI(ABPI)について正しいものを選べ
a 健常人であれば上腕より足首の血圧がやや低い値となる
b 1.41≦ABIは正常である
c 検査前の安静は必要ない
d 基本的に、体位は水平仰臥位とする
e 足首カフ部位の対象血管は主に腓骨動脈である

【問題2】TBIについて正しいものを選べ
a 動脈壁の石灰化が強い患者のPAD診断には不向きである
b 検査前の安静は必要ない
c TBIの正常範囲は 0.91≦ABI≦1.4である
d 検査前の喫煙やコーヒー摂取による検査の影響はない
e TBI検査の対象となる血管は内・外側の背側趾動脈と内・外側の固有底側趾動脈である

↓↓↓↓↓↓↓↓答えは本文最後のほうにあります!↓↓↓↓↓↓↓↓

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■□  学会めし 8食目
□■ ∞推薦者 関西電力病院 臨床検査部 技師長/
       神戸大学医学部保健学科 臨地教授/佐藤 洋
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学会場の近くや、出張時の主要駅周辺などのおすすめの食事を紹介するコーナーです。
本コーナーはどなたでも参加できますので、ぜひ情報をお寄せください!ご連絡は
vascular@medica.co.jpまで。

学会場: 大阪国際会議場
店名: 大洋軒
住所: 大阪府大阪市福島区福島5丁目13-1
    (北へ徒歩15分/JR福島駅から徒歩1分)
ジャンル:中華料理
推薦者お勧めメニュー: 鶏のからあげ定食 680円・皿うどん 660円
お勧めポイント:JR大阪駅近くにあります。そんなに綺麗なお店でもありません。
けど繁盛しています。なんといっても一番人気なのが「鶏のから揚げ」です。
私もいつも注文します。美味い、サクサク、熱い、大量、そして安い。注意し
ないと口の中が切れます。あと麺類もいいです。私は「皿うどん」です。まず
その量に驚いてください。おそらく顔が洗えるくらいの器に入って出てきます。
隣のテーブルで、初来店と思しき人が、出てきた皿うどんやちゃんぽんを見て
呆然としている場面に何度か出くわしました。おなかを空かして行ってください。


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 ▼▼Vascularゼミナールの解答▼▼       
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 今月の問題、皆さんわかりましたか?

【問題1】答え d
a 健常人であれば上腕より足首の血圧がやや高い値となる
b 1.41≦ABIは糖尿病症例や維持透析症例でMonkeberg型動脈硬化による石
灰化を疑う
c 検査前は10分以上の安静が望ましい
e 足首カフ部位の対象血管は主に前脛骨動脈と後脛骨動脈であり、腓骨動脈は前
脛骨、後脛骨に被われているので反映は低い

【問題2】答え e
a 動脈壁の石灰化が強い患者のPAD診断に有用な検査である。足趾の動脈壁は石
灰化の影響を受けにくいため、糖尿病症例や維持透析症例でMonkeberg型動脈硬化
による石灰化に有用である
b ABI検査以上に検査前の安静が必要である。10分以上の安静が望ましい
c TBIの正常範囲は0.7≦である。
d 検査前の喫煙やコーヒー摂取、温度(適温22~26度の範囲)、音による影響
を受ける。また、精神状態等に影響されやすく、患者の緊張緩和を心掛ける必要
がある。



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 マガジン名:Vascular Lab
 発行:毎月1回1日
 発行責任者:渡邊亜希子・柚木尚登
 発行元:メディカ出版
 関連URL:http://f.msgs.jp/r/c.do?g1E_iU_Ff_rqy
 e-mail:vascular@medica.co.jp
 ※無断転載を禁ず
 本メールマガジンに掲載する著作物の複製権・翻訳権・翻案権・上映権・譲渡権・
公衆送信権(送信可能化権を含む)は株式会社メディカ出版が保有します。
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