山野穴太のいまどきナースこぼれ話

2016年09月12日
第103回 職場の飲み会について

9月になったが、相変わらずの暑さで、わが家は24時間、猫たちのために冷房をつけっぱなしである。どのくらい電気代の請求がくるか心配であるが、50匹が熱中症に倒れて治療費がかさむよりはいいだろう。猫は暑さには強いはずだから、過保護もいい加減にしろと、元ひよこたちからはあきれられている。
 さて、写真は、8月はじめにわが家にきた、推定7~8歳の元メスである。名前は「あんこ」。おとなしい性格だが元気で、頭もいいし、なによりも風格がある。これまで飼っていた方が、ご病気で世話ができないとのことで、わが家に来た。なんと、彼女はわが家で初めての持参金、それも1年分のエサ代つきの猫である(こら、ほかのぐうたら猫ども、聞いているか)。慌てて返金すべく連絡したが、お世話をかけるのでとのありがたいお言葉をいただいた。某携帯電話のCMに出ている仔にそっくりなので、みんなからは「にゃんきゅっぱ」とも呼ばれているが、わが輩はもったいなくて、「あんこ姫」と呼んでいる。

 さて、本題。
 元ひよこから、「また病棟の飲み会や、いややわ」とのメール。たしか、飲み会ネタは、97回その他で出つくしているはずだが、仏(?)の編集者さまが飲み助なのか、やたらと看護師やその他の医療従事者の飲酒について興味があることをいいことに、また書く(おっちゃん、ネタがないんやろと言うでない)。

 飲酒運転禁止ではないが、医療従事者に出勤何時間前以降は飲酒禁止だとか、胃カメラ検査ではないが、夜9時以降は飲酒禁止だというような取り決めはない。もちろん、タクシーやバス運転手のような勤務前の呼気検査もない。まあ、あきらかに顔が赤いとか、吐息が酒臭いのであれば、おとがめもあるだろうが、本人の二日酔いがつらいだけであれば問題なし。端から見ると、手術の器械出しなどの前日は飲まんといてと言いたくなるが、そんなこといったら手術室勤務の看護師は飲めないではないかと、逆ねじを食らわせられた。金曜日や土曜日にでも飲めと言うと、週末も緊急手術で手が足りないからと呼び出しがかかることもあるから、それでは安心して飲む時間がない、ストレスが溜まる、あげくの果ては人権蹂躙(じゅうりん)だと言う(こら、飲みながらそれ言うなよ)。いやその、命を預かる手術現場勤務のときくらいは、なるべく控えてねということでんがな(^_^;)とフォローすると、「うちらかて、命を預かってます!」と、今度は内科病棟のひよこがくだを巻く。まったく、はいはいそうですね……である。

 まあ、なんでもいいが、要するに、ひよこたちは、金と気を使う職場の飲み会は嫌いだと文句を言いたいようだ(おっちゃん、またまた前節と話がつながってないで;^_^)。「だいたい、長年勤めた元ひよこの送別会くらい、病院で出してよ。全部とは言わないけど、せめて半額なりと援助してよ。それが、ぜーんぶ私らの持ち出し(記念品代まで!)だなんて、馬鹿にするな!」とヒヨコは騒ぐ。そんなことはぺいぺいのわが輩に言わずに、理事長に言え。まあ、気持ちはわからんでもないが、そんな金、出したくても、税務署がうるさいから出しようがないと、理事長なり、事務長は言う。誤魔化すなよと食い下がってみても、どうも事実らしい。

 たしかに、1回最低5千円、祝儀、不祝儀や、飲み会が続くと、家計に響く。若いひよこの場合、月によっては1カ月の食費をオーバーするらしい。任意参加といいながら、強制力の強い職場の飲み会は、若いひよこにとっては断りづらいだけに、怒りが爆発するのも無理はない。そして、頭にきて、ストレス解消と称して、また自腹で飲む(おいおい)。いつまでたっても金は貯まらぬと、にゃんきゅっぱ、いや、あんこ姫に八つ当たりするのはやめてほしい。